【アプリ市場ウォッチ・ヘルスケアアプリ編】スマホユーザーの半分以上がヘルスケア系アプリを使用
アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ」で蓄積するアプリの利用動向データは、個別アプリの利用やユーザー属性はもちろんのこと、特定のアプリ業界の推移も垣間見ることができます。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ユーザーの健康への興味関心が高まると共に、ダイエットやオンライン診療など関連領域のアプリが 多数登場したことで急速に利用を伸ばしているアプリ分野が「ヘルスケア」です。
ヘルスケアアプリ市場はどんな成長を遂げ、どのような人々がどんなアプリを使っているのでしょうか。App Apeのデータで読み解きました。
ヘルスケアアプリの市場規模の推移
日本国内のスマホユーザーにおける、ヘルスケアアプリの利用率は53%とスマホユーザーの過半数を超えました。(2022年9月時点)
2019年9月と比較すると21ポイント増加しており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きい中での成長だったことがデータからは見て取れます。
1人当たりのヘルスケアアプリ利用個数も1.98個と、2019年9月の1.61個から増加していました。特定のアプリのヒットではなく、ヘルスケア全体として成長していることが見えました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ユーザーのヘルスケアへの興味関心が高まると共にダイエットや健康管理など様々なジャンルのアプリが多数登場したことが影響したと見られます。
ヘルスケアアプリの機能別セグメント
Google Playに登録されているカテゴリのうち「健康&フィットネス」と「医療」の両カテゴリに属するアプリをヘルスケアアプリと定義した上で、 MAU上位50アプリを抽出。
これらのアプリを機能を軸に分類すると、大きく6つのセグメントが形成されました。
歩いてポイントが貯まるアプリ
健康管理アプリ
ダイエットアプリ
病院予約・お薬手帳アプリ
生理日予測アプリ
コロナ関連アプリ
コロナで新たなニーズが生まれて成長した「病院予約・お薬手帳アプリ」
6つのセグメントのうち「病院予約・お薬手帳アプリ」はオンライン診療や薬局予約、お薬手帳など医療や病院に直接的に関わるセグメントです。
コロナの感染拡大に伴い、新たなアプリニーズが生まれ成長したのが特徴です。
同セグメントのアプリを見ると、お薬手帳のアプリシフトやオンライン診療の普及といった、医療や病院に関わるデジタルトランスフォーメーションが急速に進んだ様子がアプリの顔ぶれに反映されていることが伺えます。
特に、オンライン診療系の「CLINICS(クリ二クス)」や「LEBER リーバー」の2アプリがランクインしたのは、コロナに伴う時代の情勢が大きく影響していそうです。
「病院予約・お薬手帳アプリ」セグメントの成長率
同セグメントの2021年9月〜2022年9月の1年間の成長率を見ると、MAU成長率・月間平均DAU成長率共に大きく数値を伸ばしました。
これまでになかったオンライン診療や病院予約などのニーズが新たに創出されたことが色濃く影響していそうです。
ヘルスケアアプリ市場全体では伸長傾向
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療や健康に関する新しいニーズの創出により、ヘルスケアアプリ市場では多様なアプリが生まれました。その結果としてユーザー規模も急速に拡大しています。
ユーザー規模が拡大する一方で、平均起動時間や平均起動回数といったアプリの使われ方の指数は横ばい傾向で、今後の伸びしろとも言えそうです。
各セグメントの詳細などは、「ヘルスケアアプリ市場調査レポート」でさらに詳しく紹介しています。ぜひダウンロードしてご覧ください。