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切っても切れないデザイナーとエンジニアの関係性。お互いを理解して信頼する上で大切にしていることとは 〜デザイナー×エンジニア インタビュー前編〜

フラーはエンジニアを中心に創業された会社です。現在もエンジニアの社員が一番多く、フラーの事業を支えています。

一方で社長と副社長がデザイナーで、教育機関でデザイン講義を開くこともあるなど、デザインの力を非常に大切にしている組織でもあります。

そんなフラーではエンジニアとデザイナーの距離が近く、共同の勉強会を開催するなど、活発に意見を交わし合ってプロダクト作りに励んでいます。

今回は、フラーのエンジニアとデザイナーの協力体制はどのようになっているのかについて、デザイナー側からはCDO(最高デザイン責任者)とデザインマネージャー、エンジニア側からはVPoP(プロダクト責任者)の3名に話を聞いてみました。

自己紹介

CDOの櫻井さん。

櫻井:
取締役副社長兼CDOの櫻井です。今日は司会役も兼ねながら、フラーのエンジニアとデザイナーの関係について色々話していけたらと思っています。

よろしくお願いします!

VPoPの古林さん。

古林:
iOSエンジニアの古林です。
VPoPでもあり、フラーが出すプロダクトの品質管理責任者を担当しています。

デザイナー向けに「デザイン・エンジニアリング両方の観点から、プロダクトを良くしていくためにはどうしたらいいか」をテーマに毎月勉強会も主催しています。

デザインマネージャーの原さん。

原:
デザイナーの原です。デザイングループでデザインマネージャーも務めており、主にデザイナーのスキルアップまわりを担当しています。

プロダクトづくりにおける住みわけについて

櫻井:
フラーは現在『デジタルパートナー事業』で様々なクライアントとデジタルプロダクトづくり、中でもスマホアプリの制作を行っています。

デジタルプロダクト制作においてエンジニアリングとデザインは切っても切り離せない関係ではありますが、具体的にどちらがどこまでをどのように担当するのかは会社によって千差万別かなと思います。

この点、フラーではどうなっているか、今回は普段からよく議論されているお二人と一緒に深掘りしていけたらと思います!

原:
フラーの場合、デザイナーは固まった依頼をただ受けて作るのではなく、入れる場合はプロジェクトの上流からしっかりと入り、UI・UXの設計に携わります。

実際のデザインデータを作る話で言うと、プロジェクトによりますが、画面遷移を考えるところからがデザイナーの担当部分、というケースが多いですね。

櫻井:
うんうん、ありがとうございます。
フラーは本当にデザイナーが上流から入ることが多いので、何を作るべきか、どういう体験であるべきかから考えていける環境ですよね。

エンジニアとしてはここら辺はいかがですか?

古林:
エンジニアとしては正直、もう住み分けはあまり意識していませんね。デザイナー同様、上流からエンジニアが入るケースも多いですし、どの地点からでも技術的な観点で言うべき意見を伝えています。フラーはそれができる環境なので。

エンジニアから見る、フラーのデザイナーの特徴

櫻井:
エンジニアでVPoPの古林くんから見て、フラーのデザイナーにはどういう特徴があると思いますか?

古林:
色々ありますが、さっきの話にもあった通り、プロジェクトの上流から入っていることはやっぱり特徴的ですね。

一般的なクライアントワークの会社だと、エンジニアもそうですがデザイナーが上流からプロジェクトに入ることはあまりなく、先方が固めた企画に沿ってデザインをする形になっています。

一方フラーでは、デザイナーが最上流でクライアントとしっかりコミュニケーションを取っていくので、「目指すUI・UXをきちんとデザイナーが考える」ことができています。そこはフラーのデザイナーが持つ大きな特徴です。

あとは、様々な分野でいろんなプロダクトを作っている経験があるから、総じてレベルの高さを感じますね。
原さんもね、いつもかっこいいデザインを上げてくれますから。

原:
あ、これはイジりですね(笑)

古林:
違いますよ!(笑) 本音です!

リモートの原さんと冗談を言って笑い合う様子。

古林:
僕も今まで色々な会社で仕事をしてきたのですが、エンジニアとデザイナーは分断されていたことが多かったです。

エンジニアとデザイナーがどこか遠慮し合っていて、「ここをちょっとこうしたらすごく良くなる」をお互いに言い合えず、中途半端なものづくりをしてしまうことがよくありました。

でもフラーではそれはなく、エンジニアとデザイナーは距離が近くて率直に意見が言い合えます。なので、エンジニアと距離が近いという点も、フラーのデザイナーの特徴かなと思っています。

櫻井:
デザイナーの原さんとしては、このあたりいかがですか?

原:
古林さんとほぼ同じ意見ですね。デザイナーから見ても、フラーはエンジニアとデザイナーが近い組織だと思います。

もちろん、まだまだ人によるところはあります。エンジニアの中にはそこまで口を出さないメンバーもいますし、デザイナーの中にも主体的に考えず言われた通り直すだけにしてしまいがちなメンバーもいます。

特に、デザイナー側がまだちょっと遠慮がちかなあなんて、個人的には思ったり……うーん、言われたことを真正面に受け取ってすぐに引いちゃう部分はまだあるかも。

古林:
それに関しては、自分たちエンジニア側も伝え方の課題がありますね。

原:
でも、同程度の規模を持つ同業他社と比べてみれば、エンジニアとデザイナーがお互いにかなり積極的にコミュニケーションを取っている環境なのは、間違いないと思います。

櫻井:
コミュニケーションのハードルは低いですよね。やっぱりエンジニアと密なコミュニケーションをとってこそいいものづくりに繋がると思うので、そこは大事にしていきたいです。

僕もエンジニアのみんなに「ここ、ちょっとこだわりたいんですがいけますかね?」みたいな相談はよくしています。実装が難しいデザインにもしっかり付き合ってくれるエンジニアが多くて「いけますよ!」と乗り気でやってもらえるので、すごくありがたいなと。

原:
わかります。そう言ってもらえると、私たちデザイナーとしてはうれしいですよね。

古林:
エンジニアの中には、プログラムを組むことがとにかく好きな人もいれば、綺麗なUIを作ることに意欲のある人もいます。どちらが良い悪いではもちろんないのですが、フラーには僕を含めて後者の人も多く、そういったタイプからするとデザインと向き合うのはすごくやりがいのある仕事です。

もちろん、「なんとなくかっこいいからこうしてください」とかだと流石に「うーん……」となりますが、フラーのデザイナーは「こういう意図があるのでこうしたいです」としっかり伝えてくれるので、「なるほど、それはやるべきだな、やるぞ」と思えますね。

櫻井:
僕らデザイナーの評価指標の一つに「伝える力」を設けていて、他職種のメンバーにどう伝えるか、伝えられるかというのは大事にしている部分です

これもフラーのデザイナーの特徴のひとつですよね。

編集部注:フラーデザインが大事にしている4つの力についてはこちらの記事で詳しくお伝えしています!

デザイナーから見る、フラーのエンジニアの特徴

櫻井:
デザイナーから見たフラーのエンジニアの印象はどうですか?

原:
人にもよりますが、デザインの話を嫌がらない方が大多数な印象がありますね。

一般的には、「デザインのことは知らない」「決めてから投げに来てくれ」というタイプもいらっしゃるとは思います。でもフラーでは、デザイン関係のSlackチャンネルや勉強会にもエンジニアさんが積極的に参加してくれるような、「一緒にやろう」の姿勢でいてくれる方が多いです。

おかげで、「これやりたいんですが、どうですかね?」みたいなことを割と気軽に相談できているので、デザイナーとしてはすごく助かっています。

全体を通して気になったところは職種問わずに話し合う姿勢があるので、デザインや技術の話はもちろん工数や納期なども考えながら話しながら進めていますし、これからもそうしていけたらと思っています。

古林:
エンジニアとしても、早めに相談してくれるのは助かります。お互いにとって良いことだと言えそうですね。

櫻井:
なるほど。
でも、そういったコストについての論点が、現場で当たり前のようにリアルタイムに議論されているということは、すごくいいことでもありますよね。

古林:
このあたりについてのフラーの特殊性といえば、そもそもVPoPをエンジニアがやっているのが珍しいことかなと思います。

かつ、そのVPoPである自分がデザインをかなり重要視するタイプなので……自画自賛のようになってしまうのですが、デザイナーさんとしてはやりたいことを実現しやすい環境なんじゃないかなと。デザインとエンジニアリングに絡んだ話は、自分に持ってきていただければ初期段階からしっかりお話ができるので。

ある程度デザインへの理解を持ったエンジニアが先頭に立って、クライアントとちゃんとコミュニケーションを取って——ということができている会社って、実は本当に少ないです。

もちろんフラーもまだまだこの運用は発展途上ですが、だからこそ、これから伸ばせる部分もたくさんあるし、伸びたときにより大きな価値が出せると信じています。

原:
実際、古林さんはデザイナーにとってはセーフティネットになっているというか、いてくださってすごく助かっています。

もちろん、フラーには古林さん以外にもデザインにしっかり向き合ってくれるエンジニアが多くいます。デザイナーとしてはありがたい環境ですね。

櫻井:
「エンジニアもちゃんとデザインと向き合おうね」という心掛けだけじゃなくて、ちゃんとVPoPという役職を置き、組織としてそういった体制を作っているのが、フラーの強みです。

だからこそ、自分たちデザイナーもしっかりやっていかなきゃって気持ちになりますよね。

原:
私たちデザイナーも、それに応えられるようにしっかりレベルアップしていかなきゃと感じます。

古林:
プロジェクトに入るタイミング自体はデザイナーもエンジニアも同じですが、順番で言うとデザインの方が先に形になります。

なので、デザイナーの方にもより良い形を作ってもらえると後に作業へ入る自分たちとしてはもちろんありがたいし、エンジニアもがんばらないとと思います。

原:
がんばります!
今日すごく喋りますね、古林さん。

古林:
喋りますよ、わかりますか、これが社会人力です。

原:
あ、ほら聞きました!? 私にはちょっと厳しいんですよ古林さん!

櫻井:
距離の近さがわかるやりとりですね(笑)


後編に続きます。


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