YouTubeが一番よく見られる時間帯と、平日と休日の視聴時間帯の違い
現在世界で最も人気のある動画共有サービスとして多くの人々が利用する「YouTube」。
ユーザーの多さゆえにビジネスパーソンにとっては自社のサービスなどのマーケティングや販売に、クリエイターにとっては認知やファン獲得に向け最も重要なプラットフォームと言っても過言ではないでしょう。
YouTubeを活用した効果的な配信や投稿を行うためには、ユーザーがどのような時間帯に利用しているのか傾向を把握することが重要です。
そこでApp Ape Lab編集部はこのほど、アプリ分析サービス「App Ape」で蓄積するデータからYouTubeが一番見られている時間帯について調査を行いました。
YouTubeの動画再生回数やいいね、YouTubeチャンネルの登録者数といったエンゲージメントを最大化させたいクリエイターやビジネスパーソン必見の記事です。
4年でMAU11.1%増 コロナ以降は横ばい
2023年4月の「YouTube」アプリの月間利用者数は、前年同月比4.6%減となりました。
新型コロナウイルスの5類への移行で人々の意識が外に向き始めていることが影響していそうです。ただ、コロナ発生以前の19年4月に比べると11.1%増となっています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴いオンラインコンテンツの需要が高まったことが大きく影響していると筆者は見ています。
YouTubeの平日・休日の時間帯別の利用の傾向は?
時間別利用者数(HAU)の割合をまとめた時間別利用率を曜日ごとに見ると、以下のようなYouTubeの時間帯別の利用傾向が見えてきました。
平日は7時、12時、21時に利用の山
月曜日〜金曜日の平日の時間別利用率を見ると、まず7時に一つ目の山が形成されていることが分かります。
起床して朝のゆっくりとした時間にスマホでYouTube動画を見たりニュースなどの情報をチェックしたりしているほか、通勤・通学の時間帯でもあることから電車などの交通機関ですきま時間に動画コンテンツを楽しんでいる様子も目に浮かびます。
その後は正午前後に2つ目の山を形成しています。こちらはランチタイムや昼休みで朝の時間同様にすきま時間で動画を見るという行動が反映されたものでしょう。
午後の時間帯はほんの少し利用が落ち着いた後、15時ごろから再び利用率は上がり始めます。こちらは学校が終わって帰宅途中や帰宅した後に動画を見るユーザーが徐々に増えてくるからでしょう。
夕方に始まった利用の山は20時〜21時にピークを迎えます。この時間帯になると多くの人々が学校や仕事を終えて思い思いの時間を過ごしていることでしょう。YouTubeでニュースや趣味の動画を見たり、音楽を聞いたりといった余暇時間の過ごし方としてYouTubeが活用されている様子が想像できます。
このように、平日は多くの人々の生活サイクルに応じて一定の利用の山を築いている様子がデータからは見えました。
休日は朝のピークがない代わりに日中は断続的に利用
一方、休日のデータを見ると、朝や昼のピークが平日に比べ穏やかである一方、一日を通じて断続的に利用率が高い状態が続きます。
特に8時〜22時の人々が活動している時間帯は、ほとんどの時間帯で平日に比べ高い利用率を記録しており、余暇時間や可処分時間の受け皿としてYouTubeが根付いている様子がよく分かります。
休日も最もYouTubeが見られている時間帯は21時〜22時となっています。夜の時間帯に人々が時間を取ってYouTubeを試聴している姿は平日と変わりませんが、日中の時間帯との利用率の差は平日に比べ小さいことから、ライブ配信や動画投稿は夜を意識しつつも日中の時間帯にも積極的に行っていっても良さそうです。
行動様式を理解することが成功につながる
ビジネスパーソンや広告出稿を行う企業の場合、これらのデータを生かしてターゲット層に合わせた最適な配信時間を考えることが重要です。例えば、学生をターゲットにしたコンテンツの場合は、平日の夕方から夜間にかけて、学生が自宅に帰ってからの時間帯が効果的でしょう。また、主婦層をターゲットにしたコンテンツの場合は、平日の昼間や土日の昼間に配信することが有効です。
多くのユーザーがアプリを視聴している時間帯に投稿したりYouTubeLiveの配信をすることで、フォロワー獲得やYouTubeチャンネルの成長はもちろんのこと、多くのユーザーに気づいてもらいやすくなるでしょう。
人々がアプリを使っている時間帯を意識するのと同時に、自身のチャンネルのフォロワーやターゲット層のライフスタイルや嗜好に合わせた配信時間を設定することもYouTubeで配信や投稿する際に考慮すべきポイントです。
例えば、美容系のYouTuberの場合は、朝や夕方の時間帯に配信を行うことで、通勤や帰宅途中の人々が隙間時間で動画をチェックする際に目に留まりやすくなるでしょう。
また、ゲーム実況系のYouTuberの場合は、多くの人々がゆっくりと動画を視聴できる夜の時間帯に配信することで、再生回数や視聴者数の増加に加え、スパチャなどのいわゆる“投げ銭”の獲得につながるかもしれません。
動画を視聴するユーザーのペルソナと行動様式、動画の配信時間帯を考慮することの重要性は、動画配信においても一般的な企業のマーケティングにおいても変わりません。
マーケティング思考を持ちながら対象とする視聴者が一番アプリを使っている時間帯を把握することで、ビジネスパーソンやYouTuberの方々が効果的な配信や投稿を行うことができます。
今回のデータを参考に、ターゲット層のニーズに合わせた配信や投稿を行い、より多くの視聴者にアピールしてみてはどうでしょうか。
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