【イベントレポート】フラーデザインワークショップ Vol.2〜デザイナー出身社長が手掛ける教育〜
フラーでは、デザイナーを目指す方々向けに、デザインワークショップを不定期で開催しています。
その第2回目が、2020年9月27日〜2020年10月3日の一週間に渡って、オンラインで実施されました。
今回は、日々デザイナーを目指してデザインの修行に励む4名の学生・社会人の方々に、ご参加いただきました!
(ワークショップのより詳細な情報については、こちらの第1回目の記事をご参照ください)
最前線で活躍するデザイナーたちが、メンターとしてデザインワークショップに取り組む理由
今回のワークショップのメンターは、2020年9月30日付でフラー株式会社 代表取締役社長に就任した山﨑と、最前線で活躍するデザイナー、ディレクターの3名で務めました。
本ワークショップは、自身もデザイナーである山﨑が「デザインを学ぶ際、現場のデザイナーと交流する機会は貴重になる」という想いから、デザイン教育の一環として行っています。
より多くの人がデザインのことを好きになってくれたらと願って、今回も愛のあるメンタリングを行いました!
なお、デザインコミュニティのCocoda!に、山﨑のデザインに対する考えを、以下のインタビュー記事にまとめていただいております。こちらも、よろしければご覧ください。
フラーのメンター陣はこちらの三人!
山﨑将司 :代表取締役社長
1988年生。新潟県出身。新潟県立新潟高校、千葉大学工学部デザイン学科卒業。卒業後は、富士通にてBtoBプロジェクトのUIデザイナーを担当し、 国際的なプロダクトデザイン賞であるiF DESIGN AWARDを受賞。2015年3月にフラーに参画し、執行役員CDO(最高デザイン責任者)、執行役員COO(最高執行責任者)を経て、2020年9月代表取締役社長に就任。ユメは世界のデザインに対する価値基準の底上げをすること。
小野田洋幸:デザイナー
1979年生まれ。新潟県出身。Webシステム開発企業、Web系ベンチャーを経て2012年に飲食店情報提供サービス企業に入社。デザイナーとしてBtoBサービスアプリの新規開発を始め、複数サービスの立ち上げ・運用に携わる。2020年8月にフラーに入社。
南保佳:ディレクター
1989年生。大阪府出身。大学卒業後、カメラマンアシスタントを経て、WEBデザイナーとして勤務。
その後、アプリ開発会社でデザイナー兼ディレクターとして複数の新規サービスの立ち上げから運用に携わる。2020年5月フラー株式会社に入社。「のびのび働く」がモットー
続いて、今回のワークショップに挑む参加者の皆さまをご紹介!
第1回に引き続き、北海道、新潟、千葉、東京とさまざまな場所から、4名の方がオンラインでご参加くださいました。
皆さまに、ご経歴と今回のワークショップ参加への理由を聞いてみました!
小島実奈さん
長岡造形大学視覚デザイン学科3年。現在UI /UXデザインやwebデザインに興味があり、今回のワークショップに参加させていただきました。日常を明るくするデザインをモットーに、日々作品制作を行っています。趣味はネイルをすることです。今回の制作軸は趣味からきています。
ワークショップ参加の理由:
「現場のデザイナーの方にフィードバックをいただける、とても貴重な機会であることが1番の理由です。自分では気づかなかった発見が出来ることに加え、他のメンバーの画面の起こし方やデザインプロセスも学びたいと思いました。」
岡沢賢也さん
千葉大学工学部デザインコース3年。大学では主にサービスデザインを専攻しており、現在はUIデザインを勉強中。「誰にでも伝わるデザイン」を軸にした、コミュニケーションやプレゼンテーションを得意としています。趣味は卓球とギターで、アジカンが大好きです!
ワークショップ参加の理由:
「普段自分が自主制作をしている作品に対して、プロのデザイナーの方にフィードバックしていただける機会はそうそう無いので、今の自分のレベルを知ることと同時に、プロのデザイナーさんの技を少しでも盗めたら良いな…と思って応募しました!」
吉田拓夢さん
はこだて未来大学情報デザインコースで主にプロダクトデザイン、情報デザインを学んでいます。
昨年度まで函館高専で情報技術を学んでおり、エンジニアリングもできるデザイナーを目指して勉強中です。
ワークショップ参加の理由:
「約1年前、フラーさんの新潟の短期インターンにデザイナーとして参加させて頂きました。
そのインターンでの経験は自分の中で大きく、特にUIデザインについてもっと勉強したいと思い、今回のワークショップに応募しました。」
仲田光佑さん
現在UX/UIデザイナーを目指して独学で勉強。現在は転職活動中。趣味はアーセナルとマンガ。好きなマンガは『ARMS』と『H2』と『サンクチュアリ』
ワークショップ参加の理由:
「普段デザインをしていて、レビューを受ける機会がほぼなかったので、ワークショップに参加しました。」
それぞれの課題とアウトプット
参加者の皆さんにデザイン課題をお出し、一週間かけて取り組んでいただきました。
課題内容は、アプリのUIデザインです。具体的には、Cocodaのデザインの進め方に沿って、下記の3枚の画像を作成してもらいました。
①アプリのコンセプトを一枚で伝える画像
②アプリの画面が複数枚並び、具体的な機能を想像させる画像
③アプリのターゲットやテーマなど、開発背景を伝える画像
SlackやZoomを用いてメンター陣から熱いフィードバックを受けながら、4名全員、想いを込めたデザインを創ってくださいました。
順番にご紹介!
最初は、長岡造形大学の小島さんから。
「Fullmatch 新たなセルフネイルとファッションの出会いを生み出すマッチングアプリ」
以下、メンター陣レビュー抜粋です。
多機能だが、よくまとまっています。ロゴに関しては、ユニセックスを出したいのは分かるのですが、あまりネイル感が出ていないので、かわいい路線でもいいかもしれません。
ダークモード、とても見やすいです。相性が良さそうですね。グラデのピンク・青も映えています。
機能としては要求を満たしていますが、そのうちの何にフォーカスをしたいがボヤけてしまっています。取捨選択は難しいですが、優先度をつけてあげると、自然とデザインにもゆとりが出せると思います。
全体として、観点がおもしろいです!
2人目は、千葉大学の岡沢さん!
「JIGSAW 〜ジグソーパズルを、もう一度〜」
以下、メンター陣のレビュー抜粋です。
とても完成度が高いです。コミュニティ要素を入れてしまわないのも良いですね。機能が膨らみすぎず、わかりやすいサービスになっています。
SNSシェアにとどめたのが、とてもいい選択だと思います。機能追加しがちなので、なかなかできないことです。
動画を撮るのは時間がかかるので、写真を撮るというのも選択肢としてあるとよいかと思います。
アプリの中でやりたいことを、明確に絞れている印象です。
3人目は、はこだて未来大学の吉田さん! フラーの元短期インターン生でもあります。エンジニアからデザイナーを目指し、北海道から参戦です!
「MINDEA 〜アイデアを習慣づけよう〜」
以下、メンター陣のレビュー抜粋です。
イチオシのページは、競合との差別化でもう一捻りが必要かなと思います。
デザインの核となる部分をひとつずつ潰していくと、クオリティがぐっと上がります。アイデアは整ってきているのですが、手作業の苦手感が出てしまっているかも。
ぜひ、Cocoda!のUIの課題をやってみてください。落ち着いて今ある課題を一つずつやっていくと、グッと成長できると思います。
最後は、サッカーメディアのライターとして活躍しながら、UIUXデザイナーを目指す仲田さん。大好きなアーセナルのアプリを考えてくれました!
「COYG 〜Come On You Gunners」
以下、メンター陣のレビュー抜粋
トップの見せ方がとてもいいですね。海外の雰囲気が出ています。
全体として、しっかりしたアプリ感が出ています。ペルソナも具体的です。アイデアが秀逸で、全体的に勢いがあり、見ていて気持ちのいい仕上がりです。
以上、皆さま、驚くくらいレベルの高いものを作ってくださいました!
寝る間を惜しんで取り組んできた、今回のワークショップ。フラーのメンター陣にも良い刺激となっていた様子です。
ワークショップを終えて
以下、参加者の小島さん、岡沢さん、吉田さん、仲田さんからいただいたご感想です。
また、今後どういったデザイナーを目指したいかもお聞きしました。
小島さん
「一週間というとても短い期間でしたが、疑問に思ったことを呟くとすぐにメンターさんからの意見をいただくことができ、助かりました。リモートではありましたが、面と向かって話す機会が多かったため、距離をとても近く感じ、思い切って制作することができたと思います。
多機能であっても優先順位を整理し、ユーザー目線のデザインを生み出すことと、余白を味方にできるデザイナーになりたいと感じました」
岡沢さん
「想像していたものとは、良い意味でかけ離れていたワークショップで、みなさんが自分のアイデアにガッツリ乗っかりながら並走して作り上げてくれている感覚でした。1週間とは思えないくらい、得るものの大きかったワークショップでした!
この1週間を経て、まずは単純に、ユーザーが使っていてワクワクするようなものが作れるデザイナーになりたいなと思うようになりました。作業のために仕方なく使われるようなものではなく、もっと人の感情に影響するようなプロダクトを作っていきたいです!」
吉田さん
「実力不足というのが正直な感想です。他の参加者に比べ、知識量や作業量など大幅に遅れていると感じました。
自分に足りない部分はどこなのか、何をもっと勉強すべきなのか理解することができたので、より勉強を進めていきたいです。
今回制作をする中で、使うユーザーのことを考えているうちに、とにかく楽しいというか、ワクワクする感覚がありました。
この感覚を忘れず、本物のデザイナーを目指したいです」
仲田さん
「普段デザインをしていて、レビューを受ける機会がほぼなかったので、ワークショップに参加しました。実際にワークショップ期間中には、多くの的確なレビューをいただき、1週間と短い期間でしたが、何とか作品を作り、貴重な体験が得られました。
また、初日にデザイナーの方がどのようなアプローチでデザインをしているのかを実際に拝見し、仕事の解像度を上げることができました。そして、あまり見ることができない他の参加者の方のデザインやそのアプローチ、ポートフォリオを見て、自分に足りないものを把握できました。
今回の経験を経て、「個人がそれぞれなりたい自分を目指せる」デザイナーを目指して、日々努力していきたいと思います」
次に、メンターを担当したフラーメンバーの感想とメッセージです。
小野田
「多くの学びがあり、刺激を受けた1週間になりました。
ご参加いただいた皆さんの熱意が高く、短い期間であるにも関わらず、少しでも良い物を生み出そうと、最後まで様々なアイデアにトライする姿勢がとても良かったです。
いつかデザイナーとして再開する日が来ることを、楽しみにしております!」
南
「それぞれが自分らしさを活かした作品をつくることができており、とても良かったと思います。私自身も初心を思い出すことができ、刺激をもらいました。ありがとうございます。
これから先も、「楽しんでモノづくりをする」ということを忘れず、素敵なデザイナーを目指してください!」
山﨑
「デザイナーは華やかに思われることが多いかもしれない。でも、実はものすごく考えることや準備することが多く、大変です。
それでも、デザインが楽しいと思っている。その気持ちがあるから続けているのだと思う。今回、皆さんにも新ためて「デザインが楽しい」と思ってもらえていたら何よりです。その気持ちを忘れずにプロのデザイナーになってもらえたら、とても嬉しいです。
今回、自分たちも良い刺激を沢山もらえたと思っています。ありがとうございます」
フラーのデザイン教育の今後
フラーでは、今後もデザイナーを目指す学生や社会人の皆さまを対象に、デザイン教育を行ってまいります。
この取り組みを通じて、これからデザイナーを目指す方に、デザイナーの仕事について理解を深めながら、デザインの楽しさを感じていただけたらと願っています。
次回、2020年12月頃 開催予定の第3回デザインワークショップの応募者も募集中です!
hr-recruting@fuller.co.jpまで、履歴書・ポートフォリオを添付の上、ご連絡ください。たくさんのご応募をお待ちしております!