動くものをすばやく作る。新旧テックリード対談で見えたフラーのフロントエンドエンジニアの姿勢
フラーのエンジニア組織は、職種ごとにユニットに分かれています。さらに各ユニットにはマネージャーとは別に技術面で組織を牽引するテックリードがいます。
2024年8月、フロントエンドユニットのテックリードがこれまでVPoEと兼任していた畠山さんから入社6年目の福嶋さんに交代しました。
今回お届けするのは、そんなフロントエンド新旧テックリードのお二人のインタビューです。二人のこれまでの関係性、フラーのフロントエンドエンジニアとしての考え、テックリードとして思うことなど、師弟関係とも呼べる二人だからこその話をたくさんしてもらいました。
同じプロジェクトで築かれた信頼関係
ーー畠山さんはAndroidやiOSの開発経験の後で、フロントエンドユニット所属になったんですね。それはいつぐらいからでしょうか?
畠山:2017年ごろだったと思います。当時からあるアプリ市場分析サービス『App Ape』ではAngularを使っていたのですが、「弊社でもReactを導入してみよう」と言って別のプロジェクトでReactを使った管理画面を作ったのもそのころです。
ーー畠山さんがフラーでReactを取り入れる先駆けだったんですね。それから2019年に福嶋さんが入社されて、お二人がいっしょに仕事をされたのはいつごろですか?
福嶋:自分が入社1年目のころですかね、しっかりと同じプロジェクトで一緒になったのは。
畠山:そうだったと思います。ゲームのスマホアプリ開発のプロジェクトで、自分が「福嶋くんとやりたい」と指名しました。福嶋くんがそのゲームを普段からプレイしていたのが大きな理由です。
フラーのものづくりは開発する人自身がユーザーであり続けることがやっぱり大事だと思っているので、ユーザーに対する共感がないと難しい。なので、ゲームの典型的ユーザーだった福嶋くんは最適だと思ったんです。実際、ゲームの仕様がわからないときに福嶋くんに聞くと全部答えてもらえたのでとても助かりました。
ーー福嶋さんは指名された当時はどんなお気持ちでしたか?
福嶋:正直、とてもびっくりしました。1年目の自分がこんなに大きなプロジェクトに呼ばれるんだ、という気持ちになったのを覚えています。
畠山:でも実際手応えみたいなものはあったでしょ?
福嶋:身近なプロダクトだったので、そういう意味ではありましたね。
ーーそのプロジェクトはどのくらいの期間お二人で携わっていたんですか?
畠山:ローンチまでは半年くらいで、全部で3年くらいですかね。
福嶋:自分はそれまで別の技術を使っていたんですが、そのプロジェクトはReactを使うことになったので畠山さんの隣で勉強しながら何とかついて行っていました。
畠山:一緒に勉強しながら作っていて、特に最初は楽しかったけど大変ではありましたね。でも後半はもう福嶋くんがプロジェクトをどんどん引っ張っていってくれました。
というのも、ローンチ後に機能追加の開発のリードをひとつまるっと福嶋くんに任せたんです。他にもいくつかの機能を作らないといけなくて、でも自分ひとりでは細部まで見切れない。そこで機能をひとつ丸ごと福嶋くんにお願いしました。
福嶋:これもびっくりでした。大きめの機能だったので「これ一人で作るのか」と。それまではスケジュール調整もタスク進行もダメダメで最後に畠山さんに取り持ってもらっていたのですが、ここからは自分で統括して進めていく、ということで……この経験でなんというか、成長したなと感じています。
畠山:それからは福嶋くんがお客様との仕様決めもどんどんやってくれたり、タスクもバンバン進めてくれたり、率先してプロジェクトに携わってくれたので、後半はほぼ頼りっぱなしでした。すごい速度で成長していましたね。
動くものを作る。期待を上回る。フロントエンドエンジニアとして大事にしていること
ーー振り返ってみて、福嶋さんが畠山さんに影響を受けたなと思うことなどはありますか?
福嶋:今でも意識しているのが「動くものを先に作って、それを種に話を進めていく」ことですね。自分の目標にしたいなと思うくらい、影響を受けた部分です。机の上で話しているだけじゃなくて、見せたほうが早いといいますか。
新卒の人たちにも畠山さんは同じように伝えていますよね。
畠山:そうですね。特にフロントは動くものを見ながらみんなで認識をそろえたほうが課題にアプローチしやすいと思っています。見えない課題には取り組めないから、動くものを作って「ここはこういう挙動にしないと」とか、早い段階で動くものを見ながら議論できるところは特に大事にしたい部分です。
ーーたしかに動いているものを見るとエンジニアではない職種の人もぐっと解像度が高まりますし、完成に近づいている感じもします。
ーーお二人が普段からフロントエンドエンジニアとして大事にしている思いは他にもありますか?
福嶋:個人的にはフロントエンドエンジニアとして「みんなの思い通りに動くこと」も大事にしています。エンジニアに限った話でなくデザイナーやディレクターにも通じる話とは思いますが、「みんなが思ってることを実現する」は特にエンジニアの仕事だと思って大切にしています。
畠山:自分は「みんなに驚いてもらえるもの、喜んでもらえるものを作る」という思いでいます。期待を上回って驚いてもらえるものを目指しています。そんな気持ちで普段から開発に向き合っていますね。
フロントエンドのテックリード、これまでとこれから
ーー畠山さんはこれまでテックリードとしてどんなことをやってきたのでしょうか?
畠山:技術戦略は自分が主導したと自負しています。もちろんみんなの意見を聞きつつ「こんなふうにやっていこう」や「新しいものを取り入れよう」と取り組んでいましたね。
福嶋:そういう意味で言うと、今のフラーはNext.jsというフレームワークを使ってるんですけど、その選定だったり導入だったり、業界的にも早い段階から畠山さん主導でやっていた印象です。
畠山:結構新しい物好きなんです。何をどう取り入れるかのバランスは本当に大事だと思うし、もちろん失敗もたくさんあります。なので福嶋くんもいっぱい失敗をしてほしいなと思ってます。
福嶋:挑戦して失敗するっていうところは、自分の苦手なところではあるので……これから精進していきたいなっていうところではあります。
畠山:福嶋くんは性格的に保守的な道を選びたくなっちゃうと思うんです。「本当はこうしたらいいんじゃないかな」って多分思ってるアイデアとかも結局やめとくみたいな場面を過去一緒に働いているときに見てきたし、二人で話してて「あれやりなよ」って言うこともあったんで、思いとしてはもうガンガン挑戦してほしいですね。
ーー福嶋さんはテックリードになると聞いたときも、びっくりでしたか?
福嶋:驚きですよね。自分はリーダーシップを取れるような人間じゃないなという個人評価があるので、「なんで自分を指名したんだろう」って今回も思いました。
畠山:いやいやいや、リーダーシップは発揮していますよ。課題に対して率先して動いてるプロジェクトがいくつもあったと思うし、自身を過小評価をしていますね。福嶋くんは背中で見せるタイプと言いますか、粛々と取り組んでいくスタイルです。
福嶋:どちらかというと畠山さんこそ背中を見せていく人のタイプ、道なき道に活路を開くみたいな動き方をしているのでプロジェクトが一緒かどうかに関わらずテックリードという背中を見せてもらっていました。自分はきっと、いろんな人の背中を押すタイプかもしれません。
畠山:うん。福嶋くんはもう安心してプロジェクトも任せられるし、もちろん助けが必要なら頼ってほしい、けどもうお任せします!これからもっと思うように福嶋くんらしいテックリードをやっていってほしいです。
おわりに
畠山さん、福嶋さんありがとうございました!
取材はオンラインで実施したのですが、新潟オフィスに勤めるお二人は同じ会議室で取材に参加してくれて、終始和やかにお話ししていたところが印象に残っています。
フラーはスマホアプリ開発だけでなくWebアプリや業務管理ツールなどを担うWebフロントを専門とするエンジニアも多く活躍しています。
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